2016年11月22日火曜日

COP22 海外ユースとの交流

CYJはCOPの派遣先で海外のユースとネットワークを広げる活動をしています。
COP22でも、アジアユースをはじめ欧米、アフリカのユース達と交流しました。

下の写真は、中国ユース主催の勉強会に参加したときの写真です。













海外ユースと会話をしていると、自国のユースとの議論のなかでは得られないような気づきが得られることがあります。この勉強会の後に中国のユースと話をしていたのですが、多くの中国ユースは中国の政治家の気候変動政策に対して比較的前向きな感想を持っていました。

もちろん2℃や1.5℃目標のためにはもっと対策を前に進める必要があるという認識はあるのですが、中国は再エネへの投資や国の目標であるNDCについても積極な姿勢・ビジョンを持って政策を進めていることを彼らは評価していました。

確かに中国は世界最大の排出国として、パリ協定の発効についてもリーダーシップを発揮しました。さらに再エネの輸出国としても大きな役割を果たしています。

もちろん、大気汚染問題や外交的な理由もあるのでしょうが、中国の政治家には気候変動政策を積極的も進めていこうという意志が感じられます。

一方で日本の政治家には、日本のユースとしてはあまり強いビジョンや意志を感じることはないなあと改めて感じさせられました。

気候変動は、長期的なビジョンを必要とする政策です。
政治家がビジョンを示すことは極めて重要だと思います。一方で、若者がどんなビジョンを持っているのか、そのビジョンを達成するために必要なことは何か、必要な活動を今できているか、改めて振り返る必要がありそうです。




国際社会におけるYouth の役割

こんにちは。今日はCOPに参加してみて感じた海外ユースの力強さと、それを支える制度について書きたいと思います。世界のユース(特に欧米系)は日本ユースが学ぶべき活動をたくさんしています。また、社会的・制度的にもユースが重要なステークホルダーだと日本よりはずっと認められているように感じました。




左の写真 はClosing the emissions gap - for pre-2020 action というアクションで、COP会場内でユースが中心になって行われていました。

各国が提出している温室効果ガス削減目標と1.5℃シナリオの間にあるギャップを埋める必要があることを訴えていました。






次の写真は、ユースの活動にもっと資金面の援助が必要だと訴えています。ユースには能力があり、もっと資金面での援助があれば、もっと大規模な活動ができることを述べています。

発展途上国、先進国問わず様々な国のユースが集っています。





このように、ユースがアクターとして多くのアクションを主導しています。ユースが行うアクションは元気がよく活気がある印象でした。



また、YOUNGOというUNFCCCによって公式に認められている世界のユースのグループは、
COPの議長と対話を実施する機会を得たり、意見書の提出を行ったりしています。

YOUNGOの一つのワーキンググループが今年のCOP期間中に提出したペーパーでは、世界各国が提出したNDC(Nationally Determined Contributions)に教育や若者の観点が含まれているのかどうかを独自に分析しています。

下の図は、その分析結果が地図としてまとめられたものです。濃い色がマークされている国ほど高いスコアを獲得しています(評価が高い)。ちなみに日本は教育や若者について言及がほとんどないと評価されています。


YOUNGO ACE WG Nationally Determined Contributions Analysis より引用。


このように、グローバルな舞台ではユース(若者)が自分たちも重要なステークホルダーであると自覚し、意見を発信し、活躍しています。



次の写真は、ユースがパリ協定特別作業部会(APA)という会議のオープニングセレモニーでスピーチをしている姿です。正式な会議のオープニングセレモニーで様々な立場のNGO等がスピーチをするのですが、そのなかに「ユース、若者」がしっかり含まれています。




若者が気候変動問題にとって重要なステークホルダーであると社会的に認識されています。


国際社会では、ユースは自分たちの役割や能力について自覚し、着実に行動しています。また社会としても、ユースに意見を述べる機会を提供しています。



日本においては、まだまだユースが重要なステークホルダーだという認識が社会的に足りないのでしょうか?また、ユースとしても自分たちの役割について自覚や活動が足りないのではないか?と考えさせられました。

以上です。


2016年11月21日月曜日

COP22 中小企業の世界への挑戦!


株式会社 鳥取再資源化研究所 ご担当者様へのインタビュー記事 

こんばんは!COP会場には様々な企業のブースがありますが、今年はアフリカ開催だからなのか日本企業はあまり見かけません。

 そんななか、鳥取再資源化研究所という鳥取の中小企業が出展されていました!! http://www.t-rrl.jp/

廃ガラスをリサイクルした発泡ガラスという商品を乾燥地域の農地に利用することで、節水と収量増加が期待できるようです。 社員9名という少人数ながら、県や鳥取大学等と協力して、世界の乾燥地帯にビジネスを展開されています!!

COP会場に来て、世界のビジネスは気候変動をまさにビジネスチャンスとして捉えていることをひしひしと感じます。 鳥取再資源化研究所さんのような企業がどんどん増えていくことを期待したいと思いました!




 









鳥取は砂丘があることもあり、乾燥地研究が進んでいます。その知識、知恵の蓄積を官民一体になって事業化し、世界へ広げる素晴らしい取り組みだと感じました。
(以下は毎日新聞の記事) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161112-00000047-mai-soci

日本の各地域にある固有の生態系、気候、文化、とその地域研究を活かした世界への挑戦というのはとてもロマンがあります。 例えば、鳥取なら乾燥地、滋賀なら湖沼。という風にです。

 気候変動対策の文脈で、"緩和"と"適応"という2つの言い方があります。 温室効果ガスの排出を、減らして影響を緩和するのは重要ですが、どうしても生じてしまう影響に適応していくことも必要です。

そして、その"適応"は、一つのやり方を世界に広げるのではなく、まさに各地域それぞれ固有の生態系や文化への深い理解を必要とします。 その多様な問題を、世界や国の規模ではなく、地域と地域が、つながることで問題を解決していく。そして、そこにビジネスチャンスがあるのでは? と思いました。

2016年11月14日月曜日

【COY12での主な活動・COP22に向けて】

こんにちは!

2016年11月にモロッコ・マラケシュで開催されるCOY12/COP22の派遣メンバーのツカポンです。COY12初日からCOP22三日目まで参加したところで、私は翌日の朝に帰国することになりましたので(大学の授業の関係により)、これまでの振り返りをここに書き記します。

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COY・COP共に初参加である私は、以前もブログで書いたように不安を抱えながらの参加となりました。国内政策や国際交渉の流れはインプットしてきている一方で、COY・COPに関しては会場のイメージや会場の雰囲気、スケジュールなどは体感的に殆どつかめていませんでした。実際に参加してみると、下調べしてもどうにもならないな、という感覚を覚えたこともしばしばあります。会場やスケジュールなどは開催国のユースや政府によって変わってくるので、その場その場で適応せざるを得ないのかなと思います。

COY12ではインタビューやWorkshopへの参加及び、YOUNGOのミーティング参加が主な活動となりました。CYJにとって最も意味のある活動となったのは、やはりYOUNGOによるYoung Delegation Program参画のための提言書作成活動でしょう。ただ、CYJがこのプロジェクトに参加した時点で、プロジェクトは大きく前に進んでいたので関与の程度は低いと言わざるを得ませんでした。しかしこの状況は、Youth Delegation Programに強い関心を寄せるCYJとしては好ましくありませんので、COP22期間中に毎日行われるYOUNGOの会議や各Working Groupの活動に、密接に関わっていくことに決めました。

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COP22が始まってからは、APAやSBIなどをはじめとする会議に参加し、情報を取りに行く日々が続きました(一日目から二日目はでは、議論は殆どなされなかった)。ただしすべての会議に出てすべての情報を網羅するには、あまりにメンバーの数が少なく、記者ブリーフィングで他のNGOの方々の発表を基に交渉の流れや内容をまとめることになりました。Youth Delegation Programについてはヨーロッパユース(Youth Delegation Programを利用してCOP22に参加)と繋がりを作ることには成功したので、あとは現地にいるCYJメンバーがYouth Delegation Program参画への戦略を練っていくことになっています。

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COP22はまだまだ続きます。CYJが国内の政策提言活動で活用できるものを成果として持って帰るために、Youth Delegation Program参画を容易に推し進めるために他国ユースとの連携やメディアとの繋がりは、重要な要素となり得るでしょう。現地メンバーと国内組とが力を合わせて、COP22後半の活動をより意義のあるものにしていきます。

【COP22初日!!会場はどんな感じ?】

こんにちは!

2016年にモロッコ・マラケシュで開催されるCOY12/COP22の派遣メンバーの桐畑です。11月4-6はCOY(Conference of Youth)に参加していたのですが、11月7日ついにCOP22が開幕しました!!ここでは、COP会場がどんな感じか?私達なりに説明したいと思います!!

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ブルーゾーンにてThe AAA initiativeの展示に見入るメンバー

COPの会場はブルーゾーンとグリーンゾーンという二つのゾーンに分かれています。ブルーゾーンには、「会議場」「パビリオン(国などによる展示)」「サイドイベント会場」が、グリーンゾーンには「企業やNGO、様々な団体の展示」があります。

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会議場の様子

“国際会議って政治家や官僚が交渉する場じゃないの?なぜこんなにたくさんイベントをしているの??”と思いませんか??私はCOPに参加してみて最初に驚いたのが“多様性”です。COPでは、多様な立場の人が参加して気候変動に関わる多様なテーマについて情報発信や問題提起をしています。

国の代表だけでも、「先進国の代表」「今まさに経済発展している新興国の代表」「最貧国と呼ばれる国の代表」。それだけでなく、ノンステートアクターの重要性もCOPでは大変重要視されています。例えば、「NGO」「ビジネス」「先住民の人々」「若者」等などが挙げられます。

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ブルーゾーンのサイドイベント会場にて先住民の支援を行う団体のブース

パリ協定では、今世紀末までに排出と吸収をバランスさせるという意味において実質排出ゼロを目指すことになりました。ゼロカーボンの未来をつくるには、全ての主体の気候変動対策への参加が欠かせません。また、気候変動による台風等の影響は、インフラが整っていない途上国の方が深刻であると考えられます。字が読めない人、女性、子供、障害のある方など社会的に弱い立場の人には特に配慮が必要です。このように気候変動の影響は、世界各国それぞれ異なり、多様な主体が関わっていく必要があると言えます。

多様性と異なる状況への配慮が必要だと感じました!

以上です。

【COY12での主な活動・COP22に向けて】

こんにちは!

2016年にモロッコ・マラケシュで開催されるCOY12/COP22の派遣メンバーのツカポンです。 11月4-6日の3日間開催されるCOY12には、Climate Youth Japanから桐畑(キリちゃん)と塚本(ツカポン)の2名が派遣されています。二人ともCOY・COPへの参加は初めてですので、期待と使命感に胸を膨らませる一方で、一抹の不安を抱えながらの参加となりました。

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COY12初日では、午前中にCOY12のRegistrationを現地で行い、午後からはCOY Africa主催のWorkshopに参加しました。また、他国のユースからインタビュー(e.g.活動内容・特定の気候変動政策に対するポジション、東京オリンピック低炭素化へのメッセージ等)を頂き、我々とは全く違った方向性や指針を基に気候変動に取り組んでいるユースの存在を知りました。さらには、彼らとのインタビューを経て、CYJに足りない事項や補っていかなければならない事が沢山あることに気づかされました。また、思いがけないところで他国のユースからインタビューを受けることもしばしばあり、CYJの活動理念を再確認させられる場にもなりました。 COY12二日目から三日目にかけて、YOUNGOのミーティング・ワークショップへの参加が主な活動となりました。YOUNGOのミーティングでは、Youth Delegation Programmeの促進のための提言書(COP22期間中に国連事務局に提出)作成に関わりました。

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COY初参加の二人が会場についてまず行ったことは、会場内の位置把握と情報収集です。迷路のようなマラケシュ市内の中にある会場に着くことさえ一苦労で、会場についてからはプログラム(ワークショプ、レクチャー、ミーティング)の時間や開催場所を一つ一つ調べなくてはなりませんでした。なぜならCOY12のホームページにプログラムに関する情報が一切記載されていなかったからです。レクチャーにおいても、殆どのレクチャーはフランス語で行われたので、内容を全く理解することができないという大きな問題も発生しました(参加者数に比べて翻訳機の数が圧倒的に少ない)。 加えてYOUNGOとの活動は、CYJの活動の幅を広げる意味で(Youth Delegation Programmeへの参画の促進計画など)、更にCOP22に関する有益な情報を享受できる機会にもなり、実に意味のある活動となりました。COY12で広げたユース間のネットワークを活かし、COP22ではより精進します。

2016年11月9日水曜日

できることはまだまだある。未来は切り開く!

こんばんは。

Climate Youth Japanの廣岡睦です!
今日は、次期アメリカ大統領にトランプ氏が当選したというニュースが速報で流れました。
今後の気候変動対策には、どんな影響があるのでしょうか・・・?
心配です。

特にこう強く感じたのには、理由があります。
昨日、ナショナルジオグラフィックチャンネルで配信されていた
地球が壊れる前に(原題:BEFORE THE FLOOD)」を観たのですが、
その中で、トランプ氏が気候変動に対してとても懐疑的な発言をしていたからです。

動画の中で、トランプ氏が以下の様な発言をしていました。
今日はすごい寒い!
どこが温暖化、どこが気候変動なんだ
こんなに寒いのに。温暖化とやらを呼んでこい!」←その後会場から喝采...

うーん。
今後の気候変動政策・国際社会がどうなるか不安。。。

一方で、私はこのムービーを観て、とても勇気づけられました。
“私たちにできることはまだまだある”と。

気候変動の影響が世界中で出ていて、困っている人がたくさんいて、
「本当に世界って変えられるの!?」
「このままだと、地球ってどうなってしまうんかな。。。」
と、恐怖感絶望感を感じた人もおられると思います。
でも、私はなぜか希望勇気自分たちの可能性を感じ取りました。

自分でも不思議なかんじ。

気候変動問題に興味を持って、自分でできることを始めたのが10年ちょっと前です。
まだまだ未熟やけど、でも10年続けてきたってすごく自信にもなって、
「次の10年、まだまだできることはあるぞ!」
「大きな壁ほど挑み甲斐があるやん!!」
と、今感じています。

COP22に行っている仲間を始め、国内外で自分たちのフィールドで活躍する仲間が
たくさんいて、みんなで挑むからこそパワーが出てくるかんじですね。
さ、COP22の情報もフォローしながら、明日からも頑張るぞ!

Climate Youth Japan
廣岡 睦

2016年11月6日日曜日

【COPに参加して、いま思うこと。】

こんにちは!2014年に南米のペルーはリマで開催されたCOP20の派遣メンバーのなこです。
今回は、過去のCOPでの経験を振り返って、今にどう影響しているかをお伝えしようと思います。

私がCOPに"派遣されたい!"と思った理由は、何か行動を起こしたいと思ったという、実に短絡的なものでした。ずっと、気候変動や環境問題に興味があったものの、実際に何も行動に起こせず、うずうずしていた時にCYJの活動を知りました。

だからこそ、いざ派遣となると知らないことが多く、専門知識のない自分が国際会議に行く意味などあるのだろうかと何度も思い悩みました。が、結果的には行ってよかったと思っています!



COP会議では、関心のある会議を傍聴したり、インタビュー活動を行ったりしました。また、現地の会場へ向かうバスの車内で途上国の政府の方々と隣になり、
「途上国へは、先進国より先に気候変動の影響が及び、すでに被害を受けているの」
という話を聞けました。自分がまさにその解決のための"現場"にいることに身が引き締まる思いがしたのを覚えています。

とは言え、こんな私が国際交渉の明日を担うことが急にできるわけもなく、COPでは現場を見て、勉強する、以上のことはできなかったと思います。
ただ、その前段階で行われた若者版COP(COY: Conference of Youth)にも参加したことで、同じ問題意識を持つ同世代の人々と意見交換できたのはとても刺激的でした。世界の様々な地域から集まった若者が、気候変動や環境問題の対策を改めて問い直し、自分たちの目指すべき将来について議論し、友人としてつながりを築くことができました。



私は現在、東日本大震災の被災地にある高校で英語の教員をしています。3年前のあの国際的な舞台からは遠い世界のようにも思えますが、震災で様々な経験をした生徒たちの成長に、間接的にでも私の経験を活かし、今度は"次世代へのつながり"に繋げられたらいいなと思います。

参加したあと、この経験をどう"つなげるか"が大切になってくる。そう改めて感じる今日この頃です。


 

2016年2月29日月曜日

【イベント開催しました!】 Look Ahead To The Future -未来を見つめる3時間-

こんにちは!

CYJ広報の内藤\\(۶•̀ᴗ•́)۶です!

昨日27日(土)に、渋谷ヒカリエにてイベントを開催しました。

その名も、
Look Ahead To The Future -未来を見つめる3時間-

とってもカッコいいタイトルのこのイベントは、
気候変動×キャリアをテーマに開催されました。

イベントは、日本経済新聞社 人材教育事業局局長の中畑孝雄様の講演
から始まりました。

日本経済新聞社 人材教育事業局局長  中畑 孝雄 様

中畑様は気候変動の脅威について、先日発生した悲惨なバスの事故とリンクさせて
解説しておられました。
気候変動の被害(ダメージ)を考えるとき、洪水・高潮や異常気象などをはじめに考えていましたが、身近な影響として暖冬も大きな脅威であることを考えさせられました。

<簡単に言うと>
暖冬になるとスキー場に雪が降らなくなるため、スキー客のシーズンがずれて、
そのずれに運転手の予定が適合できていない・・・
すると、事故が起きやすくなるという説です。

(参考)
エルニーニョの影響:http://www.sankei.com/life/news/151118/lif1511180023-n1.html

その次には5人のスペシャルゲストをお招きしてのパネル討論を行いました。

以下、ゲストの皆様です。

・日本放送協会(NHK) 仙台放送局 竹下愛実 様
・WWFジャパン 気候変動・エネルギーグループ 山岸尚之 様
・経済産業省 産業技術環境局 河原圭 様
・株式会社ラッシュジャパン 丸田千果 様
・日本電気株式会社(NEC) 長澤薫 様

(パネル討論の様子)

それぞれのバックグランドから気候変動についてなぜ興味を持ったか?
今の職業についてどう考えていて、どのように今後は取り組んでいきたいか?
お話していただきました。

立場によって考え方がとても違っているため、参加者の方々もゲストのお話に夢中でした!

イベント終了時には全員で記念撮影を行いました!

(記念撮影!)

参加者の方々の中には、「気候変動には興味はなかったけど、今日のイベントには来て本当に良かった!」という意見もあり、私たちとしてもイベントを企画してよかった!と感じています。

CYJはこれからも気候変動に関係した”多種多様なイベント”を計画中ですので、
是非ともご参加いただければと思います!

最後に、今回のイベントは『日経カレッジカフェ』とのコラボで広報をさせていただきました。
以下、CYJの記事を紹介しますので、よろしければ読んでみてください!

気候変動の今(1)

気候変動の今(2)

気候変動の今(3)

2016年1月26日火曜日

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 第7回:世界からパリ協定を見てみると!?

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
第7回:世界からパリ協定を見てみると!?

こんばんわ!
アドボカシーチームの島崎です。
今夜は世界中の「パリ協定」への反応をまとめてみました!
英語の記事ですが、ぜひチェックしてみてください!



●入口的な記事
・“Short answers to hard questions about climate change”
【コメント】身近で面白い。難しい質問だけど、ちゃんと応えてるのが◯。読者が自分で疑問を投稿できるところもいい。
http://www.nytimes.com/…/science/what-is-climate-change.html
・ ”What climate change looks like”
【コメント】ビジュアル付きの記事
http://www.nytimes.com/…/2015-paris-…/type/change-visualized

●解説的な記事
・ ”To achieve Paris climate goals, U.S. will need new laws”
http://www.nytimes.com/…/to-achieve-paris-climate-goals-us-…

・”Paris Climate accord is a big, big, deal”
http://www.nytimes.com/…/paris-climate-accord-is-a-big-big-…
ぜひチェックしてみてください!
これにて、【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
シリーズは連載終了となります。ご拝読ありがとうございました。

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 第6回:日本中が注目!パリ協定に対する反応は!?

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
第6回:日本中が注目!パリ協定に対する反応は!?

おはようございます!
アドボカシーチームの岩澤です。
今日は、「パリ協定」に対する日本中からの反応をまとめました。
多くの人々が「パリ協定」に注目しています!
気になる記事を、ぜひチェックしてみてください!

●パリ協定への反応
・NHK、「視点・論点 「COP21とパリ協定」」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/234515.html
・BBC、「COP21、パリ協定を採択 温暖化対策で世界合意」
http://www.bbc.com/japanese/35086174
・毎日新聞、「COP21 米中主導「画期的な合意」 パリ協定「緩さ」には批判も」
http://mainichi.jp/articles/20151214/dde/041/040/039000c

●COP21後の気候変動政策
・autoblog、「カルロス・ゴーン氏、「EV市場における我々のリーダーシップは誇れるが、まだ十分とはいえない」と発言」
http://jp.autoblog.com/…/ghosn-while-i-m-proud-of-our-ev-l…/
・ニッセイ基礎研究所、「COP21「パリ協定」が日本に迫るもの~原発再稼動・増設の是非と再エネ普及に伴う国民負担増~」
http://blogos.com/article/150643/

次回は「世界からパリ協定を見てみると!?」です!

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 第5回:途上国への「資金支援」!

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
第5回:途上国への「資金支援」!

こんにちは!
アドボカシーチームの針谷です。
今回はパリ協定の解説の一環として、先進国が途上国に行う「資金の支援」について紹介します!



●途上国の排出削減を、先進国が支援する
いわゆる「発展途上国」の中には、技術力や資金の面から自力で排出削減を行うことが困難な国もあります。京都議定書では、いわゆる「先進国」が削減義務を負ったのに対し、中国・インドを含む途上国には削減義務が課されず話題となりました。
しかし、途上国だからといって温暖化対策をしなくてよいわけではありませんし、すでにそんなことも言ってられないほど、温暖化は進んできています。
そこで今回のパリ協定でも、先進国が途上国に対し、温暖化対策資金を提供することが義務となりました。

●支援金額には「法的義務」はない!
そうなると、日本に住む私たちは
「いったいいくら出すことになったの?」というところが気になります。
実はこの具体的な金額については、COP21の中でも最後まで対立が続いたテーマで、パリ協定には明示されませんでした。つまり今回は、各国には「◯◯億円の支援をすべき」といった義務づけはなされなかったことになります。
ただ協定本体とは別の「決定文書」には「2025年に先立って、1000億米ドルを底値とした新たな資金目標を設定する」と記述があり、この金額を目安に再び話し合いを行い、金額を決定していくことになりそうです。
また文書には途上国からの資金援助についても記述があり、今後途上国の中からも支援を行う国が増えていくことが期待されます。

もちろん温暖化対策は日本だけで行うのではなく、途上国を巻き込みながら協力することが必要です。資金を提供するからには、「それが確実に排出削減につながるのか?」という透明性が大切になってきますね。

次回は「日本中・世界中が注目!パリ協定に対する反応は!?」です。

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 第4回:排出削減の「5年サイクル」!

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
第4回:排出削減の「5年サイクル」!

こんにちは!
アドボカシーチームの津田です。

今回は温室効果ガスの排出削減目標の「5年サイクル」について紹介します!



●各国の排出削減目標の達成は「法的な義務ではない」!
京都議定書では、先進国のみが自国の目標を達成することが「法的な義務」でした!
しかし、目標が達成できなければ国際法違反になり罰則があったため、嫌がったアメリカや途上国は京都議定書に参加しませんでした。
しかし、パリ協定では全ての国が温暖化対策に参加することが重要です。
そこで目標達成を「法的な義務」にする代わりに、「5年サイクル」で自国の目標の作成し、達成できたかを検証されることになりました!

●「5年サイクル」で対策は数十年規模で続く!?
大学で学生は「半年ごと」に授業を受け、定期試験やレポートで「実際に身についているか」を試されます。
パリ協定で全ての国は「5年ごと」に排出削減の目標を提出し、その目標が「実際に達成できたのか」を「検証」されることになります。
このことで、法的義務付けがなくても、各国は検証をクリアするために目標を達成しようと努力するということです!
このサイクルが5年、10年、15年…50年…と続いていくことで、各国は半永久的に排出削減目標を作り、対策を強化することになります!
このことで、「21世紀後半中に世界全体の排出量実質ゼロ」を達成するための土台が出来上がったのです!
日本も今後、このサイクルの中で削減に積極的に取り組んでほしいですね!

次回は「日本中・世界中が注目!パリ協定に対する反応は!?」です。

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 第3回:「今世紀後半に、排出量は実質ゼロ!」

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
第3回:「今世紀後半に、排出量は実質ゼロ!」
こんにちは、CYJアドボカシーチームの岩澤宏樹です!

この連載は、気温目標、緩和の長期目標、緩和の5年サイクル、資金支援、適応、損失と被害の6項目について解説します。今回は2点目の「緩和の長期目標」についてです。

パリ合意(Paris Agreement)4条1項の要約は以下の通りです。
・できる限り早く排出量のピークを迎える
・今世紀の後半中に排出と吸収・貯留のバランス(排出=吸収・貯留)を達成する。つまり、実質排出量は0になる。

「今世紀後半に人為的な排出と温室効果ガス吸収をバランスさせるために、急速な削減を行う」
(to achieve a balance between anthropogenic emissions by sources and removals by sinks of greenhouse gases in the second half of this century)と書かれています。つまり、将来的に「実質排出0が記載された」 ことを意味します。

COP21終了時の様子(写真右側が、議長国フランスのファビウス議長)

この目標はIPCCで2度目標のために必要とされている科学的根拠のある目標であり、「世界は将来化石燃料を使わない再エネ中心の社会へ移行する!」というメッセージであります。
田村賢太郎氏(IGES)によると、「パリ協定の最大の成果は、化石燃料に依存しない社会(低炭素社会)作りに向けて世界が動き出すことを、長期的シグナルとして社会、特に民間企業に対して発信したこと」としています。
このように、世界全体の今後の流れとして実質排出ゼロが打ち出されたことは、政府・企業・市民社会等の各アクターが低炭素化に向け動いていくことを意味します。世界の方向性を示したのがパリ合意4条1項であるといえるでしょう。

*参考
・IGES「COP21が2020年以降の新たな国際枠組み「パリ協定」を採択:
成果と課題」 

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 第2回:気温上昇を「2℃/1.5℃未満」で食い止めよ!

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】
第2回:気温上昇を「2℃/1.5℃未満」で食い止めよ!
こんにちは!
アドボカシーチームの津田です。
今日はパリ協定の中でも「気温目標」に注目したいと思います!



●2100年には気温が4.8℃も上がる?
みなさん、現在世界の平均気温はどれくらい上昇していると思いますか?
世界気象機関によると、現在世界の平均気温は産業化以前より約「1℃」上昇しています!
たった1℃ですが、すでに途上国では水没や豪雨により深刻な被害が出ています。
IPCC第5次評価報告書は、このままでは世界の平均気温は今世紀末には最高で4.8℃上昇すると予測しています。


深刻な被害を防ぐには気温上昇「2℃」未満に抑えることが必要だと言われています。
しかし、すでに被害を受けている途上国はこれでは不十分だと「1.5℃」未満を主張しました。
「1.5℃」を達成するには、現在の化石燃料主体の社会からの大転換が必要です!
しかし、今回のパリ協定では「2℃目標」「1.5℃目標」が記載されました!
つまり今後、世界の対策は「2℃/1.5℃目標の達成」のために行われます!
これは「起こってからでは遅い、今すぐの大きな対策が必要だ!」という世界へのメッセージです!

第3回は「今世紀後半に、排出量は実質ゼロ!」です。

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】第1回:「パリ協定」って何やねん?

【連載:「パリ協定」は世界を変えるの!?】 
第1回:「パリ協定」って何やねん?


こんにちは、アドボカシーチームの津田です!
昨日12/12に歴史的な温暖化対策の国際法「パリ協定」が採択されました!
でも、その内容は、分かりくいです…
ということで今日から2週間、パリ協定を「めっちゃ分かりやすく?」解説したいと思います!

●パリ合意は何が歴史的なの?
今回のポイントは3つです☆



① 世界 “196か国” が参加
今回の協定には、世界196か国全ての合意を得ました!
たった一か国でも合意しなければ協定は採択できないことからも、その難しさが分かります。実際、2009年には一度合意に失敗しています。

② 2020年以降、全ての国が排出削減に取り組む
今回の合意では、アメリカ・中国・インドから小さな途上国まで全ての国が排出削減に取り組みます。ついに世界全体が温暖化を食い止めるべく一つになったと言えます!

③ 法的拘束力のある協定
法的拘束力のある国際法なので、守らなければ国際法違反になります!
つまり、パリ協定は「全ての国が温暖化対策を"行う"義務を定めた国際法」なので、歴史的なんですね!

この詳細については、第2回以降で見てみましょう!

2016年1月4日月曜日

Planetary Health 〜責任ある消費のすすめ〜


こんにちは!COY11Tokyo実行委員の久保田彩乃です。私はCOY11Tokyoで「Planetary Health」というセッションの講師を務めました。私は普段は医療を学んでいます。そこで今回は健康×気候変動のテーマでお伝えします!

Planetary Healthとは?】

Planetary Healthとは人間の活動が地球に与えた影響と人間の健康との関係性から、地球全体の健康を扱う学問です。とても簡単に表現すれば、「私の行動が地球環境と私の健康にどう影響するんだろう?」ということです。
少し歴史をさかのぼって考えてみます。人間が地球上に現れる前、生物のエネルギー源は太陽だけでした。そして地球上に存在するもののみを食べていたため、すべての物質が循環していました。
この自然生態系に人間が加わるとどうなったでしょう。人類生態系は自然生態系と大きく二つの違いがあります。一つは太陽以外のエネルギー源を生み出したことです人間は化石燃料や核燃料により、地球上のエネルギーの流れを変化させ、地球温暖化をもたらしました。もう一つは食料生産を自ら行ったことです。本来、生物は地球上の食物の量をコントロールしませんが、人間は家畜を飼い、農業を営むことで食料を地上に新たに生み出し、生態系を大きく変化させました
他にも人間は森林伐採を繰り返し、農地や都市を開拓しました。さらに、自然にはなかった物資を作り出し、使い、環境中に使い残してきました。これらの物質は自然に分解できないものがあったため地球上に溜まり、環境汚染を引き起こしたり人間の健康を脅かしました水銀やカドミウムなどが原因の公害問題はみなさんもご存知かと思います。
図で表すと下のようになります。人間の活動は人間自身の健康と地球の健康に影響を与えます。人間が健康になれば地球も健康になるというわけではなかったのです。


Boyden’s Biosensitivity Triangleを基にした図です。



【私の買い物が砂漠化を引き起こす?】

もう少し具体的な例で人間の活動と健康の関係性を捉えてみます。
近年、主に中国から飛来する黄砂が日本でも問題になっています。中国では砂漠と砂漠化の危機に瀕している土地を合わせると国土の1/4以上にもなります。
砂漠化の原因は気候的要因と人為的要因がありますが、近年では人為的原因がかなり大きいと言われています。人為的原因の一因に過放牧があります。特にヤギの過放牧が進んでいますが、ヤギは草を根まで食べつくしてしまうため、土地が荒れ、砂漠化の深刻な原因になります。しかし、ヤギはカシミヤの原毛になり多くの利益を得られるため、人々はヤギを放牧するのです。世界のカシミヤ原毛生産量のうち、中国産は全生産量の約7割を占めています。
日本人はカシミヤを多く消費しています。そして、日本人は黄砂の影響で、健康面では心臓血管系疾患や気管支疾患を患ったり、洗濯物や車、農作物が砂まみれになるという被害を受けています。



【私たちが普段からできることは?】

私たち人間の行動で環境を破壊し、自分たちの健康にも影響を与えるということは、私たちの行動で環境破壊を食い止め、健康を守ることもできるかもしれません。
ここで、私が実際に日常から行っている取り組みを紹介します!



着るということ
カシミヤの例のように「あなたが何を着るのか。」ということも重要です。
日本は衣類の約95%以上を中国などからの輸入に頼っています。その輸送過程でたくさんの二酸化炭素を排出しているのですこの二酸化炭素は気候変動にも影響を与えます。
私は衣類を買うとき原産地や原料にもこだわります!

食べるということ
私たちは毎日食べて生きています。例えば牛肉を食べるという一つの選択も地球温暖化と関わっています。牛はメタンガスという強力な温室効果作用をもたらす物質を排出します。メタンガスの年間排出量の16%が反芻動物のゲップによるものです。さらに5%が家畜の糞尿からです。牛は現在世界で13億頭いますが、牛1頭は年間約75kgのメタンを排出しています。
そこで私はベジーマンデーという取り組みをしています。毎週月曜日に肉は食べず、野菜を美味しく楽しむ日を設けています。 私が週に1日肉を食べないだけで、車の走行を1700kg節約することと同じ効果があるそうです。これは400kgの温室効果ガスを抑制するのと同じことです
ベジーマンデーの詳細はこちら!(COP21でアーノルド・シュワルツネッガー氏もおすすめしたそうです!)

私たちは消費することで生きています。
私たちはこの大量消費の社会の中で、今こそ「責任ある消費者」になるべきだと私は思います。
どこかの誰かのために、ではなく、今のあなたのためにクールな消費をしませんか?

【参考文献】
The Rockefeller Foundation Planetary Health

Australian National University  The Transition to a Biosensitive Society

独立行政法人国際協力機構 砂漠化する惑星

株式会社 野村総合研究所  平成20年度アジア産業基盤強化等事業報告書
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g90415a01j.pdf

ベジーマンデージャパン
http://veggiemonday.japanteam.net/index.htm