こんばんは!
CYJの内藤です。
先日30日、経済産業省本館にて
「中央環境審議会地球環境部会 2020年以降の地球温暖化対策検討小委員会
が開催され、自分も参加してきました!(なんて長い会議名なんでしょうッ笑!)
主なトピックとしては、
1.エネルギーミックス
2.二国間クレジット制度(JCM)
3.森林吸収源対策
について話し合われました。
個人的にJCM(Joint Crediting Mechanism)に強い関心があります。
将来この制度に関わってみたいとは感じています。
今回の審議会参加では、INDC(Intended Nationally Determined Contribution;約束草案)の中に、
JCMを入れるか、入れないか? の議論が自分の中では新しい発見でした。
JCM制度とは、日本の優れた低炭素技術・製品・サービス・インフラ等の普及や温暖化対策の実施を通じた海外における温室効果ガスの排出削減・吸収への貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用するための制度のことです。
カーボンオフセットをイメージして頂ければと思います!!
2011年COP17@ダーバンにて日本が提示した「世界低炭素ビジョン」に盛り込まれた制度で、
現在の気候変動国際交渉にて大きなポジションを担っています。
COP20でも2週目のハイレベルセグメント中にJapan PavilionにてJCMのSide Eventが開催され、
その後もJCM参加国12カ国と日本の環境大臣によるイベントも開催されたほどです。
※自分もCOP20@LimaのJCM Side Eventに参加していました。
JCMの詳細に関しては、新メカニズム情報プラットフォーム の情報がとても分かりやすいです。
2014年10月にインドネシアと初のプロジェクトが試行され、今後の発展が期待されています!
●入れるべき理由)としては、
・日本が仕掛けた政策なのだから、ちゃんと明確な目標値を出し入れるべきである点、
・国連からの正式な審査を受けている点
が挙げられており、
●入れるべきではない理由)としては、
・ホスト国と日本との間で削減量のダブルカウントが発生するリスクが高い点、
・海外の中ではJCMに対し反対する意見もある点、
・そもそもINDCを考える上で目標は”ボトムアップ”(法的拘束力なし)が前提になっているのだからJCMを入れる必要はない点、
・JCMをINDCに入れることで産業の空洞化を招く可能性がある点、
などが挙げられていました。
JCMの目的としては、京都議定書におけるCDM(クリーン開発メカニズム)を補完し、さらにCDMよりも対象はにが広い排出権取引の画期的な制度として位置づけられてきているので、INDCの中に入れることが普通であると、個人的には考えていましたが、そこは勉強不足であったと感じました。
現在INDCsはEU、スイス、メキシコ、ノルウェー、ロシア、アメリカ等が提出しており、日本は野心的な草案を提出することが求められています。
エネルギーベストミックスを検討している現在、INDCの中にJCMを入れるか?入れないか?
は慎重に判断しなければなりません。
参考程度に、EUはINDCにクレジット分を入れていません(予想は出来ましたが……笑)
今後の動きに注目ですね!!
ちなみにINDCs・JCMを考える上で、
内藤バイアスによるCOP交渉の流れをまとめたいと思います。
時はCOP15@Copenhagen。当時は京都議定書期間ということで日本は6%の削減が法的拘束力を持った義務を背負っていました。(これをトップダウンと呼びます。)
COP15の交渉は、2020年までの目標でした。
日本はCOP15前の国連気候サミットで、「全ての主要排出国による公平で実効性のある国際枠組みの構築と意欲的な目標の合意を前提に、2020年までに1990年比25%削減を目指す」と総理が宣言しています。(あの時は拍手喝采でしたね笑)
当然、その当時の日本の政策では25%削減なんて不可能でした。
ところが、その目標を法的拘束力をもってコペンハーゲンで合意しようとしたその時、
とある事件が起こって、合意に至りませんでした。
そこで、トップダウンはやめて各国が目標を提示しましょう!というボトムアップ提案が出ました。
合意しそうになったが、結局合意ではなく留意になってしまいました。(コペンハーゲン留意)
CDMはあくまでトップダウンが前提で成り立つ市場メカニズムなので、EUとしてはここで合意できなかったことは、世界的なミスとなります。
INDCsは、COP15以降のボトムアップの新しい枠組みを構築する中で誕生したものと言えます。
また、JCMは25%削減を目指す上で、当時画期的な政策を持っていなかった日本が、世界を相手に交渉するうえで、日本の低炭素技術の移転と排出権取引を行ううえで、かなり画期的な制作であったと思います。
JCMの頭のいいところは、CDMのように同時に様々な国がプロジェクトを行うのではなく、二国間内でのプロジェクトのため即効性がある点であると僕は解釈しています。
現在は京都議定書第2約束期間で、日本は不参加ですが、
2020年以降の枠組みでは野心的な草案を提出して欲しいと一個個人として思います。
「完」
・・・・・・なんて言っている暇はないですよ!日本ユースのみなさん!!!!
もう、すぐにCOP21@Parisがやってきます。
2020年以降の枠組みが決まる、超重要な会議です。
ぼーとしている暇はありません!
COP21に向けて、モチベUPムービーを作成しました。
これを見て、COP21を乗り切りましょう!!!
では、またどこかでお会いしましょう!
CYJの内藤です。
先日30日、経済産業省本館にて
「中央環境審議会地球環境部会 2020年以降の地球温暖化対策検討小委員会
産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会約束草案検討ワーキンググループ
合同会合(第6回)」が開催され、自分も参加してきました!(なんて長い会議名なんでしょうッ笑!)
主なトピックとしては、
1.エネルギーミックス
2.二国間クレジット制度(JCM)
3.森林吸収源対策
について話し合われました。
個人的にJCM(Joint Crediting Mechanism)に強い関心があります。
将来この制度に関わってみたいとは感じています。
今回の審議会参加では、INDC(Intended Nationally Determined Contribution;約束草案)の中に、
JCMを入れるか、入れないか? の議論が自分の中では新しい発見でした。
JCM制度とは、日本の優れた低炭素技術・製品・サービス・インフラ等の普及や温暖化対策の実施を通じた海外における温室効果ガスの排出削減・吸収への貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用するための制度のことです。
カーボンオフセットをイメージして頂ければと思います!!
2011年COP17@ダーバンにて日本が提示した「世界低炭素ビジョン」に盛り込まれた制度で、
現在の気候変動国際交渉にて大きなポジションを担っています。
COP20でも2週目のハイレベルセグメント中にJapan PavilionにてJCMのSide Eventが開催され、
その後もJCM参加国12カ国と日本の環境大臣によるイベントも開催されたほどです。
※自分もCOP20@LimaのJCM Side Eventに参加していました。
JCMの詳細に関しては、新メカニズム情報プラットフォーム の情報がとても分かりやすいです。
2014年10月にインドネシアと初のプロジェクトが試行され、今後の発展が期待されています!
●入れるべき理由)としては、
・日本が仕掛けた政策なのだから、ちゃんと明確な目標値を出し入れるべきである点、
・国連からの正式な審査を受けている点
が挙げられており、
●入れるべきではない理由)としては、
・ホスト国と日本との間で削減量のダブルカウントが発生するリスクが高い点、
・海外の中ではJCMに対し反対する意見もある点、
・そもそもINDCを考える上で目標は”ボトムアップ”(法的拘束力なし)が前提になっているのだからJCMを入れる必要はない点、
・JCMをINDCに入れることで産業の空洞化を招く可能性がある点、
などが挙げられていました。
JCMの目的としては、京都議定書におけるCDM(クリーン開発メカニズム)を補完し、さらにCDMよりも対象はにが広い排出権取引の画期的な制度として位置づけられてきているので、INDCの中に入れることが普通であると、個人的には考えていましたが、そこは勉強不足であったと感じました。
現在INDCsはEU、スイス、メキシコ、ノルウェー、ロシア、アメリカ等が提出しており、日本は野心的な草案を提出することが求められています。
エネルギーベストミックスを検討している現在、INDCの中にJCMを入れるか?入れないか?
は慎重に判断しなければなりません。
参考程度に、EUはINDCにクレジット分を入れていません(予想は出来ましたが……笑)
今後の動きに注目ですね!!
ちなみにINDCs・JCMを考える上で、
内藤バイアスによるCOP交渉の流れをまとめたいと思います。
時はCOP15@Copenhagen。当時は京都議定書期間ということで日本は6%の削減が法的拘束力を持った義務を背負っていました。(これをトップダウンと呼びます。)
COP15の交渉は、2020年までの目標でした。
日本はCOP15前の国連気候サミットで、「全ての主要排出国による公平で実効性のある国際枠組みの構築と意欲的な目標の合意を前提に、2020年までに1990年比25%削減を目指す」と総理が宣言しています。(あの時は拍手喝采でしたね笑)
当然、その当時の日本の政策では25%削減なんて不可能でした。
ところが、その目標を法的拘束力をもってコペンハーゲンで合意しようとしたその時、
とある事件が起こって、合意に至りませんでした。
そこで、トップダウンはやめて各国が目標を提示しましょう!というボトムアップ提案が出ました。
合意しそうになったが、結局合意ではなく留意になってしまいました。(コペンハーゲン留意)
CDMはあくまでトップダウンが前提で成り立つ市場メカニズムなので、EUとしてはここで合意できなかったことは、世界的なミスとなります。
INDCsは、COP15以降のボトムアップの新しい枠組みを構築する中で誕生したものと言えます。
また、JCMは25%削減を目指す上で、当時画期的な政策を持っていなかった日本が、世界を相手に交渉するうえで、日本の低炭素技術の移転と排出権取引を行ううえで、かなり画期的な制作であったと思います。
JCMの頭のいいところは、CDMのように同時に様々な国がプロジェクトを行うのではなく、二国間内でのプロジェクトのため即効性がある点であると僕は解釈しています。
現在は京都議定書第2約束期間で、日本は不参加ですが、
2020年以降の枠組みでは野心的な草案を提出して欲しいと一個個人として思います。
「完」
・・・・・・なんて言っている暇はないですよ!日本ユースのみなさん!!!!
もう、すぐにCOP21@Parisがやってきます。
2020年以降の枠組みが決まる、超重要な会議です。
ぼーとしている暇はありません!
COP21に向けて、モチベUPムービーを作成しました。
これを見て、COP21を乗り切りましょう!!!
では、またどこかでお会いしましょう!
0 件のコメント:
コメントを投稿