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2011年12月19日月曜日

COP17サマリー

1.これまでの会議について
 COPとは、Conference of the party(締約国会議)の略称で、1年に1回190国余りの国々が集まってUNFCCC(国連気候変動枠組条約)について話し合う場である。COP3で採択
COP11で発効した京都議定書(KP)は、日本を含めた一部の先進国のみが温室効果ガス(GHG)の削減義務を負うものであり、削減の第一約束期間(CP1)2012年で終了することから、KPの特別作業部会(AWG-KP)と同時に次期枠組みについての交渉も始まった。その後、COP13で決定されたバリ行動計画(BAP)に基づき、条約下に長期的な協力行動のための特別作業部会(AWG-LCA)が立ち上がった。BAPにより次期枠組みの設立の期限とされたCOP15では、オバマ大統領や鳩山総理などの各国の首相が一堂に会する歴史的な舞台が設けられた。しかし、次期枠組みはおろかDecisionさえ作ることができずに合意文書に留意(take note)するのみという結果に終わり、多くの国に深いトラウマを残した。
  昨年のCOP16では、COP15で留意したものに肉付けした形で、Cancun AgreementというDecisionを作ることができた。AWG-KPに関しては玉虫色の決定であり、AWG-LCAに関しては雑多な内容をつなぎ合わせただけのものであったが、COP15の悲劇を乗り越えて、約130カ国の2020年の自主的削減目標などを正式な文書に盛り込むことができ、国連プロセスへの信頼を回復する大きな成果を残した。

2.今回の会議について
 COP17の焦点は大きく2つある。
1点目は、KPの第二約束期間(CP2)についてである。日・加・露はCP2の削減義務を負わないと主張しているため、CP2自体が設定されず、削減義務が無い空白期間が生まれてしまう恐れがある。EUCP2を推進する立場ではあるが、COP17を前に予断を許さない状況となっている。
2点目は、次期枠組みの設立についてである。遅々とした温暖化対策を加速させるためには、全締約国が参加する平等で実効的な枠組みが必要とされる。さらに次期枠組みの設立により、日・加・露などが不満を持っているKPの代替をすることも可能である。しかし、今すぐ次期枠組みを発効させることは実質不可能であり、採択や発効の次期などに言及したロードマップの設立に注目が集まっている。

3.INDABA会合について
 COP17では、今までの会議と並行してINDABA(南ア先住民のズールー語で「自由な意見交換の場」)というCOP議長である南アのマシャバネ外相による対話の場が開かれていた。ここでは、何かのトピックに焦点を当てて議論をするのではなく、Big Picture(交渉の全体像)のために一部の先進国と途上国で自由に議論することが許されている。
 7日からは閣僚級のINDABAも始まり、交渉官級で決まらない議題を連夜政治的に詰めていき、特に高い注目を浴びていた。実際、AWG-LCAの成果文書は130ページ超のものから進展がなく、AWG-KPの成果文書は一向に更新されないという状況が続き、会期後半はこのINDABAの成果文書のみが更新されていた。

4.会議で決まったこと
COP17は交渉が難航し、会期が1日半も延長する最も長い会合となった。再開会合に至ったCOP6、何も決まらなかったCOP15が脳裏を掠めたが、CP2の開始と次期枠組みのプロセスはパッケージ化されることで歴史的な合意に至った。
しかし、課題が無いわけではない。
CP2に関しては、期間(5年か8)と各国の削減目標(201251日までに事務局に提出)がまだ決まっていない。附属書Ⅰ国の排出量は、2020年までに1990年比で25-40%削減することが求められる厳しい文言が入っているが、日・加・露は現状では削減義務を負わないことを示唆している。
次期枠組みに関しては、今回設立されたDurban Platformを通じてプロセスが立ち上がるが、”protocol, legal instrument, or agreed outcome with legal force”と形式は未定である。
他にもCOP議長が直接扱うほど熱意を見せていた緑の気候基金(GCF)も合意に至り、COP16で採択されたカンクン合意の実施のための一連の事項(適応委員会の内容や技術執行委員会の内容など)も決定された。

5.日本の姿勢とこれから
 日本は「CP2が将来の包括的な枠組みの構築に資さない」として、CP2に削減目標を持たないことをCOP16と同様に強硬に貫いた。しかし、海外NGOの反応は異なっていた。例えば、化石賞という国際環境NGOが交渉に後ろ向きな国に与える不名誉な賞は、COP16では単独1位を2度受賞しているが、今回は8日に加・露と2位を1度受賞したのみである。各日報やニュースでも日本の露出は著しく低かった。
 COP17の結果は、日本の主張に極めて則したものとなった。しかし、公開会合やメディアの情報では、交渉を先導していたのはEU,南ア,インドといったところであり、日本がどのような役割を果たしていたのか疑問である。水面下で何らかの調整をしているのではあろうが、「京都」を手放し、少なくとも表面的に交渉に積極的に介入しない日本の存在感が希薄化する危機性を著者は感じる。

2011年12月7日水曜日

炎天下での原発アクション

12/6に行った2回目の原発アクション、とても楽しかったです!
先週から現地入りしたCCWGのメンバーの強力なサポートも加わり、
多くの人を巻き込んだアクションを行うことができました。

今回は、1回目とはガラッと内容を変更。
前回のコンセプトは、
「原発事故により多くの人が被害を受けていることを伝え、原発のリスクを世界に知ってもらう」
ことでしたが、今回は、
「世界からの支援に対する感謝の気持ち」「福島の復興を願う想い」
を伝えることに重点を置きました。

「あなたたちに感謝の気持ちを伝えたいです。
あなたたちの支援のおかげで福島の多くの人々がもとの生活にもどりつつあります。
私たちは、二度とこのような悲劇が起きないことを願っています。
原発がない安全な世界を作っていこうという考えに賛同してくれる方は、ハートマークを書いてください!」

通りすがりの多くの人が素敵なハートを防護服に書き込んでくれ、CCWGの慎一さんと小林君の防護服は、ほんのり赤色に染まりました。

12月8日に、もう一度同様のアクションを行う予定です。
その時は6日比で200%のハートマークをもらう、という野心的な目標を掲げて頑張ろうと思います。      

圓谷

2011.12.7 ツバルのステイトメント

こんにちは。CYJの篠原です。
昨日から、High level segmentが始まり、各国の大臣級の人たちが各国のステイトメントを発表しています。

その中で、ツバルのステイトメントがつい30分ほど前に行われました。

その内容をぜひ共有したいと思います。

ツバルは、多くの人がご存知の通り、地球温暖化の影響による海面上昇により、その国土が海面下に沈むかもしれないという危機に瀕している島嶼国です。

そのツバルの代表としてきているMr. Apisai Ielemiaという方は、以下のようにコメントしました。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
私たちの国は、気候変動によりもっとも傷つきやすい国の一つです。私たち島嶼国は、いつもその海の恵みに大きな希望、望みを持っていましたが、今はそれだけを言えるような状況ではなくなってしまいました。
しかし、海面上昇だけが私たちの懸念ではありません。近年の水問題や洪水の増加などにも襲われています。私たちは、すぐにでも決断をし、気候変動に対してコミットしていく必要があります。2050年ではなく、今から。私たちは以下のことを望んでいます。

1. establish Kyoto Protocol second commitment period
2. 新たな議定書に向けてのマンデートに合意すること。私たちはこのプロセスの遅れには同意できない。
3. 持続可能性の保証 ( finance mechanismなどの発展を通じて)
4. 子供たちにメリークリスマスと言えるように、クリスマスのプレゼントをこの会議でぜひ作れるように。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

4番のコメントにあるように、気候変動の問題は世代間にまたがる問題です。
COP17の成果がどのようなものになるかはまだわかりませんが、ぜひ将来世代に良いものを残せるような成果が出ると嬉しいです。

篠原



2011年12月6日火曜日

WORLD CAFE

昨日はユースの特別イベント?、WORLD CAFEに参加してきました。

参加したユースは、日本、台湾、コンゴ、トリダード・ドバゴ、ロシア、オランダ、チベット、インド、ドイツ、USA、シンガポール、スウェーデン南アフリカなどのユースが参加しておりました!

ワークショップでは、
一つ目では「将来のビジョン」を各グループで話し合い、一枚の紙に絵だけで表現し、

二つ目は、そのシェアしたビジョンに必要なエレメントを各グループ、体を使って表現する内容でした。


私が参加したグループでは、
将来のビジョンとして、
・格差のない社会、所得、人種に関係なく、皆が手をつないでいる社会
・動物、植物に被害のない社会
・サステナブルにエネルギーを生産できる社会
を一枚の紙に表現しました。


また、それに必要なエレメントとしては、
・Love
・Unity
・Euality
・Sustainability
を皆で手を繋いで一つの円を作り、
目線が同じ高さになるようにお互い調整して表現しました。

・・・ちょっとわかりにくかったらしいですw


多くの国、文化をもった人たちと出会い、その中でお互いの価値観をシェアすることの重要さ。
しかし、ユースがどうやって動いていくのか、またどうやったらそれが実現できるのか考えるべきだとも感じました。
これをきっかけに皆でシェアしたビジョンに向かって行動することが重要だと再認識できた場でした。



宮崎・こはる

2011年12月4日日曜日

「防護服」で原発廃止訴え 南アのCOP会場で学生ら

COP17会場で行った原発アクションがニュースに取り上げていただきました!!

↓↓

【「防護服」で原発廃止訴え 南アのCOP会場で学生ら】
2011年12月4日2時6分
http://www.asahi.com/international/update/1203/TKY201112030375.html?ref=rss&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

放射能はもうたくさん――。
南アフリカ・ダーバンで開かれている気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)の会場で、日本から来た学生らが「防護服」を模した服を着て原発の廃止を訴えた。

学生らは環境NGO「クライメイト・ユース・ジャパン」のメンバー。福島県出身の東大院生、円谷(つぶらや)幸史さん(23)は「(原発事故で)多くの人が苦しんでいる。ニュースでは伝わらない声を伝えたい。原発のリスクを直接、世界の人に説明したい」と語った。

温暖化の影響や防止を話し合う同会議の会場では、温室効果ガスの排出が少ない原発について、その危険性が語られることがあまりない。同NGOの笠(りゅう)小春さん(26)は「各国の人たちに、原発事故は遠い場所でのひとごとではないことを知ってほしい」と話した。



↑↑

3月の原発事故から、
このような原発による事故が再発しないために、
また温室効果ガス削減目標のために、
日本のエネルギー自給率向上のために、
私たちは再生可能エネルギーのシフトを願います。


宮崎

国立公園行けず・・・

おはようございます。
ダーバン、日曜日の朝です。
COP17一週目が終わり、CYJ派遣メンバーは本日休暇をとることにしました。


そこで、皆で国立公園に行こう!!
ということになり、ツアーを予約しました。


しかし!


当日の朝、メールチェックを行うと、

「ダーバン郊外で車が壊れました。」

ということで、中止になりました。。。w


こちらでの常識に少し慣れてきた感じがしますw


現在、滞在している宿舎はこんな感じです^^


宮崎

2011年12月3日土曜日

Where is the next?

12月3日にCOP17会場内で原発アクションを行いました。

防護服に真似た格好をし、

日本から持ち込んだポスターや、

それぞれの背中の文字を書いて「NO NUKE」という文を作り、

福島原発の内部や周辺で起こっていることを伝えました。





アクション中、福島出身のじーこは、


「私は、原発がいかに大きな被害を及ぼすかを伝えるためにここにいます。
原発事故により、農家は莫大な被害を受け、子供を持つ親、妊婦はいつ生じるか分からない健康被害にストレスを感じながら暮らしています。多くの人、自然に深刻な被害を及ぼす原発を使うべきではありません。より安全な発電方法にシフトしていく必要があります。」

と訴えました。




海外のメディアの方にもインタビューなどを受け、多くの方の注目を浴びることができました。


私たちはこのアクションを行い、原子力発電をやめて再生可能エネルギーに転換することを目指しています。

宮崎        

FOSSIL OF THE DAY AWARD 2nd Dec.

宮崎@定着した、自分のお父さんキャラw


本日の化石賞は
1st:Brazil
2nd:New Zealand
3rd:Canada
でした。


1位のブラジルでした。
来年Rio+20が開催される国であるブラジルは、
森林から、気候、アマゾンの現地の人々に大きな被害をもたらすかもしれない法律を採択しようとしており、今回の化石賞を受賞しました。

環境大臣はその法律の交渉でダーバンに到着するのを遅れているらしく、
CANとしては、「ブラジルの環境大臣を歓迎し、どうすれば森林を伐採して温室効果ガスを減らすことができるのか説明してほしい」と述べておりました。


2位のニュージーランドは、
いかなる市場メカニズムでの監査および国際的な再調査を反対したことが受賞理由です。
また受賞時のアクションがユニークで、森林の排出権のオークションを行い、
同じ気に3枚の「SOLD」の看板を付けておりました。



3位のカナダは今までの受賞理由と似ており、
'Canada is leaving the world no choice but to leave them behind here in Durban'
と書かれていました。


宮崎

【REDD+】

森林科学科を出た人間として,私はREDD+ の議題には興味がありました。

EUパビリオン・USセンターで聴いてきた発表の印象を記します。

今回の争点は以下の通りです。

1)セーフガード(REDD+による悪影響を防止するための決めごと)

2)森林の参照レベル・参照排出レベル

3)CO2の測定、報告、検証(MRV)の方法

4)各国の森林モニタリングシステム構築


実は,私が調査地にしていた北海道大学の天塩演習林にて,
CO2フラックスの研究が行われています。
(陸域生態系炭素収支モニタリング
http://db.cger.nies.go.jp/gem/warm/flux/1forest/teshio/index.html)

31mのフラックスタワーで,伐採前,新植後,育成過程での
炭素収支を測定しています。


だから,国際交渉の絡みでどのように調査結果が扱われるのかな…と気になっていたのです。

森林は,広範囲の地域で急激な減少が起こっています。
アマゾンは特に指摘されているところです。

森林面積の年次変化を示す図からは,参照年をいつにするかで
目標とする森林の状況が全く違うことが明らかに示されます。

しかし,薪に頼って生活している人にとっては,伐採制限が死活問題になります。
「パン(薪)がないなら,ケーキを食べれば(天然ガスを使えば)いいのに」にならないように,
発表する側の先進国と,実際にそこで暮らしている国の人たちとの現状認識や思考回路の溝うめをしなければ,根本から議論にならないのではないかと感じました。

また,巨大外資系企業の動きも気になります。
森林破壊の最も大きな原因が商品作物栽培のための農業である,という指摘もありました。
日本もまた関わっている分野ですので,非公開が増えてきた会議の内容にも注目したい所です。

こはる

2011年12月2日金曜日

HAPPY BIRTHDAY KOHARU!!

宮崎@睡眠が一番の薬ですね。

12/1は我らがこはる姉さんの誕生日でした!


残りの5人のメンバーでドッキリで祝ってやろうと計画し、
5人だけskypeで会議内でこっそり作戦会議しました。


いつもより少し早く会議上から、宿舎最寄りのバス停に向かい、
こっそりケーキとプレゼントを買いました。

で、宿舎に帰って1時間後に集まってお酒でも飲みながら、
カウントダウン(11/30夜の話です)で迎えようとして、

各部屋に解散しました。。。


が、皆そこで力尽きて寝てしまい、

途中で何とか起きることができた、まりさん、じーこ、アワジで、
こはるさんをお祝いしましたw


できれば皆でお祝いできたらよかったですねw

こはるさん、誕生日おめでとうございます!!


宮崎

FOSSIL OF THE DAY AWARD 1st Dec.

宮崎@自分の撮影した化石賞受賞時の写真が人気出ていますw


COP17も開催されて四日目。。。
そんな今日の化石賞は・・・受賞者なしでした。

UNFCCC YOUTHのメーリングリストには、

'Everyone was (mostly) nice!'

と書かれておりました!

毎日これが続いて、交渉がどんどん前に進んでいけばいいですね!




なので、今日は化石賞の写真がないので、夕方のダーバンでもw
会場から撮影しました!



宮崎

FOSSIL OF THE DAY AWARD 30th Nov.

宮崎@今日、会場で食べた昼食はハズレでしたw


COP17三日目の化石賞は、
1st:Poland
2nd:Canada
が選ばれました。

1位に選ばれたポーランドも'the dirtiest of fossil'である石炭の利用を促進させる発言をしました。
そんなことからPolandの国名とかけて、'Coal-land'と紹介されておりましたw


世界中のおよそ半分の温室効果ガス排出量が石炭から発生しています。
この'Coal-land'の動きが、再生可能エネルギーや、非汚染エネルギー源へのシフトを遅らせるかもしれません。
カナダはそれだけではありませんが、先日の英国、今回のポーランドなど石炭利用が一つ鍵となるかもですね。

2位に選べれたカナダは、これでCOP17開催して3日間連続の受賞となり、
カナダを紹介する時は、司会者が受賞するカナダユースを慰める劇から始まりましたw

カナダの京都議定書第二約束期間から撤退するような動きに関して、
「共通だが差異ある責任」という根本となる原理を忘れているようだと紹介されました。

日本も同じスタンスなだけに、受賞しそうで不安ですね。。

宮崎

2011年11月30日水曜日

FOSSIL OF THE DAY AWARD 29th Nov.

宮崎@COP17会場です。


COP17二日目の化石賞は、
1st:Canada
2nd:United States
が選ばれました。

カナダが二日連続1位に選ばれたが、その理由として、
同国環境大臣がメディアに対して以下の発言を言ったからです。
"We don't need a bining convention, what we need in action and a mandate to work on an eventual binding convention."

カナダはコペンハーゲンで開催されたCOP15にて、温度上昇を2℃未満に抑えることに賛同し、
できるだけ早く、ギガトンギャップ(求められる削減量と各国の削減目標の差)を埋める必要があることを共有したが、
カナダのように京都議定書の合意から抜け出すような行為が弱い削減目標に近づいてしまう可能性があります。


2位の米国は昨日、「温度上昇を2℃以内に抑える方法は無限にある」と言ったが、米国自身はそれらすべてを避けようとしており、
それにも関わらず、今の目標が2020年に向けた目標として十分であると発言していました。
"The United States is either in denial about the science, or is trying to thwart justified pressure to improve its own ambition"


宮崎

日本ユースのスタンスを伝える

11月28日に行われたAWG-KP Opening Plenaryにて行ったユースのステートメント文章作成のミーティングに参加してきました。

私たちCYJ派遣メンバーとして記入した文言は以下の二つ、

・「京都議定書の議論を継続する」⇒「京都議定書第二約束期間をダーバンで合意する」

・「GHG排出量ピークカットを原発に依存せず、再生可能エネルギーにシフトすることで達成する」

を載せるべきと述べました。


当日のオープニングプレナリーでは、カナダユースが代表して述べました。
述べられた文章の中では、二つ目の文言は入ってなかったですが、

'We need to keep building Kyoto. We need a second commitment period. A gap between emissions reduction structures would be devastating for our climate. We're running out of time.'

と一つ目は含まれておりました!


京都議定書第二約束期間に関しては、様々な議論があると思いますが、
私たちとしては空白期間ができてしまう、期間が長くなってしまうことを最も恐れ、
日本としても野心的な削減目標を掲げることを求めます。

2011年11月29日火曜日

今回のCOP17の主要課題

こんにちは!CYJの篠原です。
今日は、COP17の主要課題についてご紹介したいと思います。

COP17の主要課題ですが、大きく分けて4つ挙げられるかと思います。

1.京都議定書の第二約束期間に関しての合意
2.AWG-LCAの議論の終着
3.グリーン気候基金をどうするのか?
4.カンクン合意の完全実施のための合意

このなかでも、今回は1番に関して書いていきたいと思います。

1.京都議定書の第二約束期間に関しての合意
京都議定書では、先進国に対して排出量の削減と、それの期限を決めています。
2012年までに、1990年比で~~%各国で削減するという期間を第一約束期間と呼びます。
その次に、次の排出量削減の期間、すなわち第二約束期間をどうしようか?というのが今回の主要なテーマです。

これに関しては、実はCOP11から7年越しでやられてきている議論であり、ぜひ今回のCOP17での議論の終着が望まれます。

ダーバン会議への期待は決して高くはありませんが、今回の京都議定書の第二約束期間に関して合意することが必要だという機運が高まっています。

これを象徴するかのような各国のステイトメントが11/29に発表されました。

京都議定書に関する議論が行われるAWG-KP(Ad hoc Working Group – Kyoto Protocol)の総会が今日開かれましたが、そこでは各国グループが(アンブレラグループという日本が入っているグループと、EUを除き)ほとんど京都議定書の第二約束期間を設定することに強い意欲を示しました。

特に顕著だったのは、アフリカグループを代表して発言したコンゴのコメントで
will not allow African soil to be grave yard of KP
つまり、「アフリカの大地を京都議定書の墓場にすることは許さない」ということを、しかも2回も繰り返して発言し、強調しました。

これに対して、カナダは今年の12月中には京都議定書の第二約束期間から脱退をする意向を示す予定だということを明らかにし、また日本も京都議定書の第二約束期間には参加しない意向を改めて11/29の閣僚級会合で確認しました。

京都議定書の第二約束期間に関して今回どのような結論がなされるのか、非常に気になるところです。

この話題に関してはこれからも随時更新していきたいと思います!

篠原

WORKSHOP@COY7(11/27)-Rio+20 Youth-

COY3日目に派遣メンバーから3人がRio+20のワークショップに参加してきました。

リオ+20は、来年の6月にブラジルのリオデジャネイロで3日間開催される国際会議で、その議題は主に以下の二つです。

1.Green Economy
2.Global Governance

今回のワークショップでは、この二つの議題でどちらに興味があるかでグループを二つに分けて議論をしました。

僕はGreen Economyのほうに参加してきました。(Green Economyは、具体的な定義はなされていませんが、その4つのブランチとして「Green capitalism」「global transition」「blue energy」「energy in access initiative」があります。これでもまだ全然具体的ではありませんが…(汗))

そんな中で海外ユースの話の中で、興味深いなと思ったコメントをピックアップしてみると、

・自然を破壊するべきではない、そのためには自然に敬意を払うことが必要だ。しかし、そう言うのは簡単だが実際にはそうなっていない。では、自然自体にその価値に対して値段をつけるのはどうだろうか?
・今は本当に民主的と言えるのだろうか?今必要なのは、市民の意見を集める新しい民主的手法が必要なのではないか?
Greenというワードが乱用されすぎている。中国では、green economygreenはただのジョーク程度についているものとして扱われている。

やはりいろいろな国の人がいる中での議論では本当にいろいろな意見が出るのだなあと思いました。

篠原

WORKSHOP@COY7(11/27)-Sex & Sustainability-

3日目の午後からは、Sex & Sustainabilityというテーマのワークショップに参加してきました。

 このワークショップは主にジェンダー、つまり世界の気候変動によって階級的に弱者である女性に悪影響が出ていることを訴えかける内容でした。

 このワークショップのファシリテーターは、ナイジェリアから参加していた女性でした。
彼女の友達はナイジェリアの気候変動の影響によって清潔な生活用水が手に入れられなくなり、亡くなってしまったか、残りの寿命が短くなってしまったそうです。

このことを原体験として彼女は、世界のユースや、様々な人にナイジェリアの現状や、気候変動が途上国にもたらす被害を伝えるためにCOYに参加していたのです。

日本では気候変動に対する関心が低いですし、実際に生活のレベルにまで被害は出ていないので、彼女の話は非常に衝撃的でした。

いっくん

WORKSHOP@COY7 (11/27)―President A DAY―

会場に向かう道の途中で、
前からずっとコンタクトを取りたいと思っていた台湾ユースとばったり遭遇。
話を聞くところ、向こうは本日ワークショップを主催するとのこと。
興味があったので、午後からそのWSに参加することにしました。

 WS会場に入り、まず目に入ったのが大量のお菓子!
独特の風味の台湾スイーツを食べながら簡単にアイスブレイクをした後、
二手に分かれてディスカッション形式で議論を進めました。

 内容は、
「原発を作ることに対して政府側、住民側はそれぞれどう主張すべきか」
「災害が起きる3ヶ月前、あるいは2週間後にタイムスリップできたらどうするか」
などなど。多くの南アフリカユースも加わり、白熱した議論が行われました。

終わった後はみんなで写真撮影。

今後、台湾ユースとどんどん交流を深めていこうと思います!

圓谷

NO MORE RADIATION

COY二日目に,メインホールの入口にポスターを貼って,原発アクションを行いました。
ポスターを貼っているだけでは見向きもしなかったユース達が,まずは写真を一緒に撮ってくれ~!と人だかり。
しばらくは写真のモデルの様な状態でした。




ドイツのユースが来て,COP会場でアクションをするから見に来るように誘ってくれたり,
同じ地震国のニュージーランドユースと地震の恐ろしさと人間の儚さについて話したりしました。

日本全体の土壌汚染地図を見て驚く人が多く,海外に伝わっていない日本の現状,原発の現実を少しは伝えることが出来たかなとおもいます。

こはる

COYに参加してきました

11/25~11/27はCOY7(Conference Of Youth)に参加してきました。

ダーバンの北の方に位置するKWAZULU-NATAL大学が会場でした。
世界中から600人を超えるYouthが集まりました。


南アフリカ共和国開催ということで、たくさんのアフリカの国のYouthが来ていました
特にケニアからのYouthが多かったです!
会場では、適応問題やゼロエミッションなど多種多様なテーマでワークショップがありました。
ワークショップで印象に残ったテーマは後のブログで紹介します^^

印象的だったのは、
海外ユースの訴えかける非常に大きな力強さを感じました。
さらに、気候変動の話題ばかりではなく、水問題やジェンダー、アウトプットなどのcross-cuttingイシューが多かったと思います。
ただ、英語でグループワークやディスカッションをする難しさを改めて体験することができましたw


また、お昼ごはんがでるのですが、ここにも一工夫がありました!
環境だけでなく様々な観点からベジ食を促進するNGO団体がスポンサーになっていて、参加者はみんなバンズに野菜とベジミートを挟んだバーガーを楽しみました
菜食というと味気ないイメージがあるかもしれませんが、
そんなことは全くなくほんとに肉じゃないの?という声がいたるところで聞こえました笑


武田・宮崎